大阪府の葬儀は、全国平均よりも参加者数が少ない傾向にあります。10人以内のお葬式をあげた人がおよそ3割、30人以内のお葬式はおよそ5割となり、家族葬などの小さめのお葬式が好まれています。大阪府にお住いの方は一方で、お花や祭壇に関してはお高めのプランを選ぶ比率が多いようです。
故人の好きだったお花を飾ったり歌を流したりという、亡くなった方の個性を反映したお葬式になっています。全体的にこじんまりとしていてもお金をかける所にかけるという所が、大阪らしい所ではないでしょうか。大阪府では告別式やお通夜を自宅で開く方はほとんどいません。
民間の斎場やセレモニーホールであったり、寺院など宗教施設を利用するのが普通のようです。告別式などは一切なしで一日で葬式を終わらせるタイプの葬儀が都心部を中心に増えて来ているのも影響しています。
大阪府は、江戸時代から商業の街として盛んで、商売上手の人が多いという印象があります。葬儀の費用も、全国平均より約50万円ほど安く、その習慣が影響していることを感じさせます。また、関西では多く見られるのと同様に、通常、香典袋の水引は、黒と白が使用されていますが、大阪府の場合は、香典袋の水引は黄色と白が使用されています。
大阪府では、隣組という地域組織が存在し、その地域の人が亡くなったら地域組織が助けてくれるという習慣があります。気前の良い大阪人らしく、とても助かりますね。最後に、通常、友引の日には、お葬式や通夜は避けると言われています。
これは友人を道ずれにしない、という意味があるのですが、大阪府では友引の日もお葬式や通夜を実施します。代わりに、いちま人形という人形を代行として棺に入れることで補っています。